今週は「Pappus 野草の草盆栽教室」を開催しました。
今回は『煌めく春の草盆栽〈春の川辺や野辺を飾る野草を使って〉』というテーマでこれから春に向かって輝くように咲く野草たちを使った寄せ植えを作りました。
画像は生徒さんたちが作った作品です。
桜草(サクラソウ)・姫流金花(ヒメリュウキンカ)・碇草(イカリソウ)・姫木賊(ヒメトクサ)といった野草を植えました。
サクラソウは、春になると花屋さんでも売られているプリムラやジュリアンなど園芸種の仲間で、日本の川辺など湿気の多い野原などに自生しています。
江戸時代には、ツバキ・アサガオなどとともに、サクラソウも数百という品種が作られたりして大ブームだったようです。
いわゆる古典園芸植物っていわれるもののひとつですね。
今回も沢山ある品種の中から、かわいらしい花の咲くものを数品種用意して生徒さんに選んでいただきましたよ。
姫リュウキンカはもともとヨーロッパの湿った草原や河川の近くが原産です。
黄色いピカピカした花が次々に咲くいかにも春らしい野草で、日本の野草たちと一緒に植えても相性がよいです。
毎年、海外から新しい品種が入ってきて、丈夫だし人気が出てきています。
また、今回のお教室では、姫リュウキンカと自生地の環境が似ているサクラソウやヒメトクサなどを一緒に植えてあげることで、管理がしやすいようにしてあります。
野草の草盆栽を作るときのコツのひとつに、「自生地の環境などを考えて植物の取り合わせを考える」ということがあげられます。
かわいいからと、高山の植物と湿地の植物とかを一緒に植えてしまうと、みずやりなどがうまく出来ず、どちらもだめにしてしまうこともあるので、気をつけなくちゃいけないんです。
せっかくなら長く育てたいですもんね。
イカリソウは名前の通り、船のイカリに似た面白い形の花を咲かせる春の野草です。
最近は海外の品種もいろいろと入ってきていて、これから注目される野草のひとつではないかなぁと思います。
とにかく丈夫なのもよいところ。
今回は「多摩の源平」という、濃いピンク色~赤色に白色が入る花を咲かせる品種を使っています。
ところで、今回の作品、今の状態では植物に対して器が少しごついようにも感じますね。
でも心配はないのですよ!
サクラソウ・イカリソウはようやく芽吹いてきたものを植えたので、これから春に向かってどんどん育ってゆきます。
飾りを兼ねたカラマツの落ち葉の下から、小さな葉が顔をだし始めています。
花が咲く頃には、それらの葉が沢山広がって、ちょうどよいバランスになってくるように植えてもらいました。
これから育つ姿をあれこれと想像しながら植えていくのも野草の草盆栽の魅力のひとつなのですが、これが一番面白いところでもあり、なかなか難しいところでもあり・・・
とにかく、作品を作った時点で完成じゃなくて、育てていく楽しみの中で作品を創りあげていくというのは、ほかにはない特徴じゃないかな、と思います。
今回作った作品もどんな風に育ったか、おってご報告しますね。
姫リュウキンカ。
「ミムズイ」という八重咲きの品種です。
はやめの蕾が少し開きかけていますね。
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